【Culture】アメリカとイギリスのクリスマスの違いって?
Merry Chirstmas! (でした)
分かってます。もう相当出遅れてるのは分かってますよ。でもせっかくなので祝わせてください。
「旅行や英語などの話をするブログです」と銘打っておきながら今のところ今月のヨーロッパ旅行の記事しか書いてませんでした。そろそろそればっかりも飽きてきたので14日間という長い旅行だったこともあり、このまま完結するまでずっと旅行ログ続きというのも面白くない! というわけで、ここらで違うテーマをぶっこんでみようと思います(^▽^)←
「Christmas ≠ カップルの日」
先日のクリスマス、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか……! あろひは何と帰国直後の23日にインフルエンザを発症し、寝正月ならぬ寝クリスマスになってしまいました。楽しみに買っておいたホットワインも飲めずじまいですチクショー。
さてすっかり日本でも一大イベントとして定着したこのクリスマスですが、やはり元々キリスト教の文化。彼らにとってはより重大な意味を持っています。欧米ではクリスマスは家族揃って過ごす、年内でおそらく最も特別な休日です(日本のお正月的な感覚かな?)。間違ってもカップルというカップルがデートに繰り出してイルミネーション見ながらイチャイチャするなんて日ではありません。
この家族で静かにお祝い! という基本的な部分は変わらないにせよ、クリスマスの習慣も国によって違いがちらほら……。今日の記事ではその代表としてアメリカとイギリスにおけるクリスマスの相違点を何点かお伝えします。
- 「サンタさん」の呼び名
- クリスマスツリーの末路
- Happy vs. Merry ?
- サンタへの手紙
- Boxing Day
- 食べ物もこんなに違う!
「サンタさん」の呼び名
日本では、クリスマスにプレゼントを持ってきてくれる赤い服のあの人のことといえば、「サンタさん」や「サンタクロース」と呼ぶのが普通ですよね。
これはアメリカでは同じ。他にも呼び名はあるものの、米英語ではSanta Clausが主に使われています。
では一方のイギリスでは? というと……一般的なのはFather Christmasという名前なんです。
厳密な話をするとこの2者はそもそも由来も異なる別物。長くなってしまうので詳細は省きますが、Santa Clausはローマの聖人の言い伝えに、Father Christmasはイギリスの民間伝承に元があると言われています。
クリスマスツリーの末路
せっかく綺麗に飾り付けたツリーを、クリスマスが過ぎても片付けるのがもったいなかったり面倒だったりでしばらく放置してしまうというのはありがちなのでは。
それに近いのがアメリカ人です。彼らは「ニューイヤーの飾りにもなるしいいじゃん!」といった感じでデコレーションをほったらかしにすることがよくあるそう。人によってはThe Fourth of July(アメリカ独立記念日; 7月4日)頃までおよそ半年ほどそのままにしてしまうというケースもあるそうでびっくり……しかもそこは本物のモミの木を使う欧米の家庭、とうとう処理する頃にはもはや枯れ木です。笑
対象的にイギリスでは割合さっさと片付けに手を付けます。これはクリスマスの後、12日以内にツリーを処分しないと不幸が降りかかるという言い伝えがあるから。
Happy vs. Merry ?
イギリスでは「Merry Christmas」の代わりに「Happy Christmas!」という挨拶を聞くことがよくあります。これはイギリスでクリスマスに放送されるエリザベス女王のスピーチの中で、女王がHappy Christmasという表現を使うことからポピュラーになったのだそうです。(このスピーチのテレビ放送を皆で見るのもイギリスのクリスマスの習慣の1つ)
ちなみに、アメリカにせよイギリスにせよ最近増えてきたこの時期の挨拶が「Happy Holidays」というもの。これは様々な人種やバックグラウンドの人が集まる大都市部などでよく耳にします。クリスマスを祝わない、キリスト教徒ではない人達に配慮しているわけですね。私が留学していたカナダのトロントでも頻繁に使われていました。
サンタへの手紙
私も子どもの頃は毎年欲しいものを伝えるべくサンタさん宛ての手紙を枕元に置いてました……万国共通で子どものやることなんですね〜。
そんなせっかく書いた手紙をイギリスでは暖炉に入れて燃やしてしまうのがならわし。一瞬「鬼かよ!!!!!」とツッコみたくなってしまいますが、燃えて煙になった手紙がちゃんとサンタさんに届いて読んでもらえる、と信じられているそうです。
アメリカではポストに投函したり(そうするとサンタさんから返事が届く、といった無料サービスも!)、サンタさんのためのクッキー&ミルクと一緒にベッドのそばに置いておきます。
実はこのサンタさんのために置いておく食べ物にも違いがあり、イギリスではミンスパイ(詳しく後述)とブランデーを贈るのが普通だそうです! また、どちらの国でもこれに加えてトナカイのために人参などを用意することもあります。
Boxing Day
これはアメリカにはない、イギリス生まれの習慣。カナダにはあったので、イギリス連邦の国々では基本的に知られているのではないでしょうか? クリスマスの翌日12月26日のことです。
ボクシング・デーといっても家族団欒の次の日から殴り合いをするわけではなく、Box = 箱詰めする、というのが語源。余った贈り物をラッピングしてチャリティーに提供した習慣が由来になっているなどと言われていますが、はっきりとはしていません。
とはいえ今ではこの日は単純に、年1番の大バーゲンの日として有名。クリスマスの時期イギリス旅行に行く機会があれば、ローカルの人たちに紛れて戦いに参加してみるのもなかなか楽しい、かも!?
食べ物もこんなに違う!
私たち日本人としては、「欧米のクリスマスの食べ物」と言われて「ターキー?」程度の想像しか付きにくかったりしますが、他にも両国共通で食べられているホリデーメニューとしては、以下の様なものがあります。
- Cranberry sauce … ターキーと一緒に食べる
- Potatoes … 米ではマッシュ、英ではローストが多い
- Stuffing … 詰め物料理のこと
- Ginger bread
- Hot Chocolate ... ココア。マシュマロを浮かせて飲むことも(激甘)
- Roasted Vegetables ... 特にイギリスでは根菜が多い
でも、「サンタさんへの手紙」の項目で登場したイギリスのミンスパイのように、片方の国でしか食べられていないものもたくさん! 代表的なものを少しだけ挙げてみます。
アメリカ
●Eggnog
卵・ミルク・砂糖・バニラやスパイス、そして大人向けの場合は少量のお酒なども加えて作られる飲み物。アメリカ人の間でも好き嫌いがきっぱり別れます(笑)。味としてはミルクセーキに少し似てるかな? 甘くて濃厚なので大量には飲めませんが、あろひは結構好きです。笑
●Christmas Ham, Roast Beef/Duck etc.
ターキー以外のお肉がメインとして食卓に登ることも。これは、アメリカでは11月のThanksgiving(感謝祭)でターキーが食べられるためです。
●Green Bean Casserole
いんげん豆、マッシュルームのクリームスープを使って作られる野菜のオーブン焼き。これも感謝祭に登場することの多いメニューですが、どうもアメリカの伝統的なクリスマスメニューはサンクスギビングのメニューと被りがちな模様……?
イギリス
●Mince Pies
ドライフルーツ、スパイスと時にはお酒を混ぜて作ったフィリングの詰まったパイ。かつてはお肉も入っていたため、今でもこの影響でこのフィリングのことをmince meatと呼びます。
●Pigs In Blankets
変な名前ですが、要はソーセージを何か別のものでくるんだ料理のことで、イギリスにおいてはチポラタという種類のソーセージ(ハリポタにも登場!)にベーコンを巻きつけた料理です。えげつない塩気と油。
●Christmas Pudding
とにかくドライフルーツ×スパイス×アルコールの組み合わせに目がないイギリス人。このメニューもこの3つが主要の材料として作られる食べ物です。「Pudding」といってもプリンではなく、蒸しケーキのようなものに近いです。伝統的には何か月もの長い時間をかけて作ります。
ケーキが蒸しあがったらブランデーなどのお酒に漬け、なるべく長い間置きます。食べる直前にもう一度蒸し、盛り付けたら、これまたブランデーの入ったバターをかけ、そしてどうするかというと……
着火。
誰がこんなことを考えたのかは分かりませんが(そして果たして美味しいのかどうかは分かりませんが笑)、テーブルが盛り上がりそうではある。パーティー感ありますよね。笑
ちなみにアメリカで食べられるクリスマスのデザートの定番は、パンプキンパイやピーカンパイなど。こっちは割と普通ですね。よかった。
まとめ
以上、米英クリスマスの違いをざっとお届け致しました! いかがでしょうか?
日本式も気軽でなかなか楽しいのですが、たまには他の国でのクリスマスを経験してみたり、日本にいながらでも興味のある国について調べて、真似できる部分を真似してみても楽しいかもしれないですね!
それでは皆様、あと2016年も僅かですが、良いお年をお迎えください(^ν^)!